経営者はどこのコストを下げるべきか
中小企業は事業コストの上昇を感じている
東京商工リサーチの2015年2月のレポートによると、64.8%の企業で原材料単価の上昇を感じるなど、事業コストが押し上げられている状況にある。
しかも、9割の企業では上昇分を販売価格に反映することができず、今後一層苦しい展開が予想されている。
※「中小企業の経営課題に関するアンケート結果」について
http://www.tokyo-cci.or.jp/page.jsp?id=46240
どこのコストが削れるか?
人件費
すぐに思いつくのがこれだと思う。
ただ、一方では人手不足の状態が示唆されているため、削るわけにはいかない。
パフォーマンスがでない人には退職金を渡して、より優秀な人を入れるぐらいの気持ちでも良いはずだ。
原材料費・商品仕入れ単価
目に見えて高くなりつつあるので、これを低く抑えられればそれに越したことはない。
ただ、状況によって変動することは当たり前で、これは今だからやることではなく、常に動向を見ながら新しいところを開拓しても良いと思う。
燃料・光熱費
これは変動費の中でもある程度は仕方ない部分もあり、なかなか削りにくい。
しかし、電気など事業者の選択ができるようになりつつある今であれば、他の事業者にすることでグッと下げられる可能性があるので、ある程度視野に入れて良さそうだ。
システム運用費
ここでは工場内の機械やCRM, ERPなどかなり大枠でシステム運用費としたい。
工場内の機械を入れ替えることをすると、小さなものでも1台あたり1000万円単位で掛かるため、相当老朽化していない限りは現実的ではない。
例えば、外資系の某S社の大手CRMを使っていた場合、毎月1名あたり数千円〜1万5千円ぐらい掛かっているはずだ。
そうすると、利用者が100名であれば月間100万円、年間1,200万円も使っていることになる。
果たして、年間1,200万円使うことにより、それ以上の成果を生み出しているのだろうか?もっと安いCRMで良いんじゃないか?
また、ERPだって同じことが言える。ただし、SAPのような高価なものでなければ、下手に変えて数字に間違いが起きたら笑えない状況になってしまうので注意したほうが良い。
まとめ
とにかく新しい仕入先などの開拓や原材料費のコスタダウンの取り組みを始めて継続していく必要があると思う。
また、業務システムはCRMとERPしか取り上げなかったが、もう一度その価値を見直してみたらどうだろうか。
業務システムはオープンソースも多数出てきており、今までのように著名な業者のサービスを使う必要もなくなってきている。
経営者は賢くその辺りを利用していきたいものだ。
以下に、日本で使えそうなオープンソースを記載しておく。
■顧客管理(CRM)オススメ
CRM構築はオープンソースのF-RevoCRM -エフレボシーアールエム-
■文書管理
Alfresco - ECM and BPM Software | Alfresco (日本語)
■ERP
iDempiere Lab(アイデンピエレ ラボ) - OSS ERP Compiere Distribution Lab