業務システムをオープンソースで使うメリット、デメリット
グループウェア、CRM、ファイル管理などオープンソースを使っていますか?
オープンソースを使うのはリスクがある、とか具体的にどう対策すればいいのかなど分からず採用されないケースが多々あります。
そんなことで、まずは大まかな比較から。
商用とオープンソースの業務システム比較
商用製品、サービス | オープンソース | |
---|---|---|
ライセンス価格 | 人数課金 | 無料 |
保守料金 | 年間ライセンス等に含まれる、または買取ライセンス料金の10〜20%程度 | 1万円/月〜100万円/月など幅広く、保守の手厚さと価格はベンダーによって異なる |
機能 | 多機能 | 多機能、ただし商用と比べて劣るケースが多い(保守契約をしていると有償機能が使えるようになり商用と同等になることもある) |
問い合わせサポート | 保守契約に付帯 | 保守ベンダーと個別契約可能 |
不具合修正パッチの提供 | 保守契約に付帯 | 一般公開されるので契約不要 |
不具合修正パッチの適用作業 | 保守契約内で対応されるものもあれば、スポット対応扱いで別途費用の場合あり | 保守契約内で対応されるものもあれば、スポット対応扱いで別途費用の場合あり |
インフラの外部委託*1 | ベンダーと契約可能 | ベンダーと契約可能 |
導入サポート*2 | ベンダーと契約可能 | ベンダーと契約可能 |
業務コンサル | ベンダーまたはコンサルティング会社と契約可能 | ベンダーまたはコンサルティング会社と契約可能 |
※ベンダーとは開発元(メーカー)あるいはその製品に対して実力のある販売代理店を指します。
一言でまとめると
商用の業務システムは金額が高くなる傾向があるが高機能、オープンソースは安いが商用と比較して機能が少ない傾向がある。
商用の業務システムを採用される理由
安心感
- (多くは)開発元が保守してくれる
- (広告が多く)みんな使っている感がある
- (みんな使っている感があるので)製品が安定動作しそうな気がする
- お金はかかるけど簡易的な業務コンサルもやってくれる
高機能
- 多機能なため、目的以外の用途でも使えることが多いように感じる
お金をそこそも持っている企業は、リスク回避のために商用の業務システムを採用しているように見受けられます。
オープンソースの業務システムを採用される理由
価格
- 何人使っても無料
- インフラ費用、保守サポートなどミニマムの金額で使える
カスタマイズの範囲が広い
- ネット上でカスタマイズの方法を知ることができ、自社内にエンジニアがいれば大規模なカスタマイズも可能
- 自社内にサーバ構築ができるため、共有モジュールやインフラが要因になるようなカスタマイズ制限がない
お金がないから選択されることも当然ありますが、目的の達成が重要であってそれ以外に必要ない経費を掛けない企業が多く採用しています。
カスタマイズの範囲についても記載しましたが、これはあまり採用理由にはなりません。
目的に応じて必要なシステムを選択してほしい
オープンソースの業務システムのメリットは「費用」です。
デメリットは「みんなが使っている感が薄い」という感情的なものや、機能が商用と比べて少ないため、「目的を達成できない、あるいはそれ以外の展開を考えづらい」ことです。
それ以外は商用もオープンソースも差はありません。
実はその事実はあまり知られていません。
それを知っていれば商用ではなくオープンソースを選択する企業が多数存在しています。
一方で、商用でなければ機能不足によって実現できないものもあります。
しかし、ライセンス費用が掛からない分、カスタマイズにコストを割り当てることも可能ですから是非とも相見積を取って比較検討してください。
その上で、公平に判断して今まで以上に賢い選択をしていただきたいです。
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